はじめに

キッチンカービジネスをこれから始めたい人にとって、何となく楽しそうとか、何となく簡単そうと思っている人も少なくないかもしれません。当然キッチンカー事業にも大変なことがたくさんあり、多くの障害を乗り越えて成功に導いていく必要があります。
ここでは、キッチンカービジネスの大変なことを3つピックアップしましたので、これからキッチンカーを始めたい人はぜひ参考にしてみてください。

１.お金に関すること

キッチンカービジネスを始める際は、ある程度まとまった資金が必要になります。
また、売上や利益についても考えなければなりません。まずお金にまつわることについて見ていきましょう。

開業資金について

キッチンカービジネスを始めたい人にとって、お金の問題は最初の障壁になりえます。
開業資金の目安は300万円程度となっており、決して安い金額ではありません。なかでも、車両にかかるお金が大きいため、十分に資金が準備できない場合は、中古車の購入やレンタルにするなど、経費を削減できるところは削減することが大切です。
また開業にあたり、国や地方自治体の補助金などの制度を利用できる場合もありますので、あらかじめ調査しておきましょう。

売上・利益の確保

売上を上げ、それを継続していくためには、工夫が必要です。
例えば、セット販売をして客単価をアップすることや、回転率が高い商品を売るなどがあります。
利益を大きくするためには、なるべく原価率が低いものを選んだり、スタッフの雇用を最小限に抑え人件費を節約するなどがあります。
売上を上げるには、「客単価×販売数」となるので、多くの商品を販売するか、単価の高い商品を提供するかで、大きく売り上げを伸ばすことができます。

２.体力も大事

キッチンカービジネスは、体力の要る仕事です。体力が必要になってくる要素についてそれぞれ見ていきましょう。

勤務時間

キッチンカービジネスは、長時間の労働が求められることがあります。
キッチンカービジネスの運営者は、仕込み・営業活動・片付け・翌日以降の営業準備など、早朝から深夜までの長時間にわたり、調理や営業活動に費やすことも。
長時間労働は体力を消耗させるだけでなく、家族や趣味など、プライベートにも影響を及ぼしてしまう可能性もあります。長時間働くことでストレスがたまっていき、運営者のワークライフバランスが損なわれると、ビジネスに影響を及ぼしかねません。
このため、キッチンカービジネスを成功させるためには、労働時間の管理とスケジュール調整、また定期的な自分なりのストレス解消を取り入れながら、心身ともに健康を心がけることが必要不可欠といえるでしょう。

休みが自由に取りづらい

自由は表裏一体です。
自由な生活を手にいれるためのキッチンカービジネスではある一方、お客さんの動向次第で休みを取ることがなかなか難しいタイミングもあるかもしれません。
需要が高まるランチやディナータイムは、休憩のチャンスは限られており、余裕が少ないのが本当のところ。また、予想外のトラブルや急な混雑もあるため、休みを取る計画が立てにくい状況が続きます。これは業務の効率やモチベーションにも悪影響を及ぼす可能性があります。
頑張る時には精一杯頑張って、タイミングを見てしっかり休養も取っていくバランス感覚も大切になってくるかもしれません。

人手が不足

キッチンカービジネスでは、スタッフ不足の問題も挙げられます。
適切なスキルや経験を持つ調理スタッフを確保するのは難しく、また、長時間労働のため、スタッフの長期的な定着が難しいことも要因となっています。
これによって、突発的に忙しい状況に対応できず、サービス品質や顧客サービスに影響が及ぶことがあります。成功するためには、経験豊富なスタッフの長期的な採用が欠かせません。
日頃からスタッフともコミュニケーションを積極的にとり、働く環境や給与なども含め、魅力的な職場環境のための改善活動も重要になってきます。

３.日々の営業活動について

キッチンカーの営業活動は、市場や顧客の動向を見極めながら常に改善を図っていく必要があります。
それぞれ見ていきましょう。

継続的な集客活動

集客はキッチンカービジネスにおいて最大の課題と言っても過言ではありません。
特に競争が激しい都市部では、他のキッチンカーや飲食店との差別化が求められます。
新たな顧客を引き寄せるためには、独自のメニュー、魅力的なプロモーション、そしてSNSや地元のイベントなどを活用した効果的な広告が欠かせません。しかし、これらの取り組みが不十分な場合、集客の難しさがビジネスの存続につながっていきます。
成功するためには、戦略的なマーケティングと柔軟なアプローチが必要となってきます。

新メニューの考案

新しいメニューを考えるのは、キッチンカービジネスでの一大チャレンジ。
おいしくてユニークなアイデアを出すのは楽しさもあり難しさもあります。市場の流行や競合との差別化、また食材の仕入れや調理法の工夫、価格設定など、さまざまな要素を考慮しながら生み出していく必要があります。
定期的に新メニューを開発し、お客様を飽きさせないこと、これによりお客様の興味を引きつけ持続的な運営につながっていきます。

出店場所の確保

出店場所の確保についても、キッチンカービジネスにおいて大きなハードルとなります。
人通りが多い場所やイベント会場は競争が激しく、空きスペースを確保するのが難しいのが実情です。
地元自治体の規制や許可も検討が必要で、手続きが煩雑になりがち。これらの課題をクリアしないと、良い立地で商品を提供することが難しくなり、ビジネスを続けられなくなる可能性が高まります。
成功するためには、地道な交渉や戦略的な出店計画が欠かせません。

まとめ

ここまで、キッチンカー事業の大変なこと3選について見ていきました。
キッチンカー事業は、簡単そうに見えて、実は大変なことも多いことはご理解いただけたでしょうか？
キッチンカービジネス成功のためには、これらの大変なことにもしっかりと目を向ける必要があります。

大変なことから目をそらさず、しっかりと現実を直視し、覚悟を持った上で理想的なキッチンカービジネスをはじめてください！